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白夜行 / 東野圭吾

総804ページの長編傑作、白夜行。
出張の行きと帰りの計8時間程度で読み終えた長編、そして傑作。
特筆すべきはやはり亮司と雪穂の心理描写が一切ないこと。
二人を取り巻く数多くの人たちの視点で物語は展開していく。数々の事件が繰り広げられ、しかし、その背後に何があるのかは憶測でしかない。
点々としていた物語が1本の線につながって行く様は圧巻。二人は何を目指したのか?二人はなぜ犯罪を起こすのか?二人は本当に関係があったのか??
全ての答えは読者の心にのみあるというカタチで、読み終えた後にも全てを悟ることは出来ない。想像を掻き立てられ、余韻に浸ってしまう。「秘すれば花なり」、全てを知ることが出来ないことがこの作品を美しくさせている。
二人の19年間という途方も長い物語。こういった作品も存在します。
★★★★★★★★★ 9本 (完読 2009.06.19)

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