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「そいや、シオタに会うの１年ぶりやな！！」
「結局、全然連絡せんと北海道で会うことになってるからな。」
「そっか、しかし１年ぶりやが、、どうでもええな。
「うん。あ、違うやん！！あいつ、２月に帰ってきとったやん！！」
「あ、ホンマや。そいや半年前に会ったな。」
「・・・ま、けど１年ぶりってことでエエやろ。」
「そやな、“１年ぶり！”って言うて、あいつのツッコミを待つか。」
「そやな。面白くないツッコミを待つか。」
眠気眼にこんな会話をしながら、気がつけば新千歳に到着。

 

「やっぱ、こっちは涼しいな！！」

とクーラーが効いてる空港内で北海道の涼しさを語る谷口。

「あぁ、確かに湿度が違うな！！」

と空調管理されている空港内で北海道の湿度の低さを語るイケダ。

そう、我等はようやく、北海道の地に足を下ろしたのだ。

空は見事な日本晴れ！！とは言えず、若干の雨。さみだ Ｒａｉｎ。

普通の人間なら文句の１つも言うところだろう。

が、正直雨なんてどうでもいい。ぶっちゃけライブ中に雨が降っても全く気にならない！

それほどまでに強靭な意志を内に秘めていた。

飛行機に乗り遅れそうになった罰なのか、最後の最後まで荷物はやってこなく、
最終搭乗者としてゲートから飛び出した。

そして、まずはレンタカーの手続きをすることに。

あと３０分もすればシオタを乗せた面白くない飛行機が新千歳に到着する予定だ。
それまでにレンタカーを借り、そして空港でシオタを拾うという微塵の隙のないスケジューリングである。

バスに乗り込み、空港から１０分弱でＪネットレンタカーへ。

諸々の手続きを済ませ、これから３日間、我等の熱い血潮を石狩の大地へと運ぶ車がやってきた。

 

「こちらの車です！！」

店員の指差す先にある車、それは、日産ノート。

“白紙のノート、

　そこに僕等の色を使って北海道の思いを虹色に書き記す・・・。。”

そんな思いがこめられているに違いない。。

ちなみに事前アンケートに『キューブがいいです！』て書いたのは一体何だったんだろう。。

 

荷物を車にぶちこみ、颯爽とノートに乗り込み、シオタを拾いに空港に戻る２人。

途中シオタから連絡があり、どうやら空港に到着したようである。

恐ろしいほど完璧なスケジューリング。。

谷口が携帯電話に向かって指示をする。

「とりあえず去年、合流したとこで拾うから。あそこにいてて！！」

空港に戻ってきて車を走らせていると、

待ち合わせ場所にシロのポロシャツと黒のパンツでキめている男・・・

「あ、あれシオタや！」

ＹＥＳ，シオタを目視！！

僕はブレーキを踏みつつゆっくりとスピードを落とし、シオタの顔を確認！！

してからアクセルを踏みなおす！！

そう、定番中の定番にして、そのタイミングは神レベルのスキルが必要。

かの「待ち合わせ場所を通り過ぎるギャグ」をぶちかますイケダ＆谷口。

バックミラーを覗くと、満面の笑みを浮かべながらデカイ荷物を持ったシオタが全速力で走っている。

大学生ならともかく、２５歳のオッサンが荷物もって笑顔で全速力してる姿は・・・

お世辞にも厳しいものがあった。

１００メートル行ったところで路肩に車を駐車し、シオタが走ってくるのを待つ。

 

「ちょ、もうええって。」

フロントガラスを開けて半年振りに聞いたシオタの言葉は、

面白くないツッコミという次元を超えた、いたって普通の世間会話のような台詞であった。

 

「ちゃんとツッコメや！！ やり直しするぞ！！」

気分を害されたイケダ＆谷口。

しかし、それでも３人は笑顔だった。スマイル１、スマイル２、スマイル３だ。

ここではどんな面白くない話でも笑顔に変えてくれる、それが北海道。

３人は乗せた車は、走り出す。超ハッピーに走り出す。

谷口は言う。

「あぁ、腹減ったな。」「何食べる？？」

シオタは言う。

「あぁ、腹減ったわ。」「いや、腹減ったわ。」

イケダは言う。

「お前ら何回腹へったって言うねん！！」

このやりとりが、まさか３日間で１００回以上言うハメになるとはこの時知る者はいない・・・。

 

そして谷口が口を開いた。

「しかし、シオタ、ほんま久しぶりやな！！！」

イケダは胸を躍らせながら続けた。

「ほんま、久しぶりやな！！ちょうど１年ぶりやな！！」

 

谷口＆イケダは、次のシオタのツッコミに期待を胸膨らませ間を置いていた。。

 

 

 

シオタ：「あぁ、ほんまやな。１年ぶりやな。」

 

え、え、えええぇぇぇえぇぇぇえぇ！！！！

３人の旅が始まった。。
 

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