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キケン / 有川浩

勢いよろしく作品を出していらっしゃる有川氏。舞台は大学、理系男子。
成南電機工科大学機械制御研究部、略してキケン。

ここまでくると完全にライトノベルなんだろうなぁ・・・と思いつつ読んだわけだが、いやはや面白いっすね!単純明快&痛快に面白かった!
(てか、表紙が紛らわしいネ↓↓あんまり中身と関係ないし。。)

さて中身はというと、驚くことに得意のベタベタラブコメは一切なし!!
有川作品ってことでラブを期待してる方には少し物足りないかもしれないが、それでも最後の見開き黒板のページは「ううっぅ・・・こう来るか。」と一筋の涙が流れそうになっちゃうでしょう!!

前作のシアターと同じく“若者の本気”が感じられ、まだまだ自分も頑張らなくては!と思わなくてはならない作品になってます 笑
なぜか読んでる最中にズッコケ3人組を思い出した。あのテイストと同類ってことで、
細かいことは置いといて、とりあえず読んじゃうのがベスト!面白いから。
★★★★★★★☆☆☆ 7本 (完読 2010.03.20)

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町長選挙 / 奥田英朗

友人から「三部は面白くなくなったよ!」と言われてたので、あまり読む気がしなかったのだが、暇潰し感覚で読んだ伊良部シリーズ第三部。
今回は短編4話から成り立ってて、誰もが知ってる有名人のパロディーが中心の内容。前回までは自分達にも有り得る一般人の心の病だったのに対し、今回はブラウン管を通して見る人たちの苦労と心の病、あまり自分達には関係ないところでも精神病って潜んでるんだよねぇと遠くから見てしまう内容に。
特筆すべくは、主役の伊良部・・・全然登場しないじゃん!!影薄いわ!!
伊良部ってバカなんだけど、どこか天才でもあり、その透明な心をもってして患者を治すというのが主としたテーマだったのに、今回は単純におバカ。バカに徹してバカなキャラで押し通してる。正直、伊良部じゃなくても病を解決できそうな話になっちゃってるね。
ただし、短編小説としての完成度は素晴らしい!特に表題作の町長選挙なんか心温まる秀作です。さくっと読めて心に温もりを与えること間違いなし。
まだまだ現代社会の裏に潜むエピソードを切り裂いてくれそうな伊良部。次回作も楽しみである。(あるのか?)
★★★★★★★☆☆☆ 7本 (完読 2010.02.14)

[関連本]
イン・ザ・プール / 奥田英朗
空中ブランコ / 奥田英朗
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海の底 / 有川浩

有川浩のお得意分野、自衛官シリーズの『海の底』。
図書館戦争』のあまりの衝撃から遠ざけていたものの、やはり面白い!
空の中』の方が面白いのは否めないが、十分に魅せつけてくれる。言うならば『踊る大走査線』+『ジョーズ』、そして勿論のことながら『萌え』がたまらん!!
本当にベタでベタな展開である。性格が対照的な成績は優秀ながら問題児の2人&権力に屈せずに指揮をとる優秀な上司が挑む未確認生物との闘い。そして事件を通して成長する子供達と恋心。いやー、ベタ過ぎです。。否、ベタって最高!と思わせるところが魅力的!
SF的でありえないながらも、背景はスゴイ勉強されているようで自衛官の生活までもリアルに描写されているのが、妙に感心。。そんなリアルなパニック小説に、これほどの『萌え』のスパイスを振りかけられたら、ひとたまりもありません。騙されたと思って読んでくれ、『萌え』るから!!
★★★★★★★★★ 9本 (完読 2009.09.21)

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図書館戦争 / 有川浩

シリーズ累計72万部!アニメ化もなった図書館戦争!
ま、まじか!全然面白くない!!そりゃ、空の中が面白かった分、期待値も高かったけど、こりゃなかなか厳しかった。ごめんなさい。
ジャンルはライトノベル。ライトノベルだからイヤってわけじゃないけど、あまりにも設定がぶっ飛んでてイケダは受け入れることが出来ませんでした。物語は『メディア良化法』によって閲覧の自由を奪われた世界。図書館は本を守る為に鉄砲で撃ち合って自由を守る。・・・??いやいや、それはないだろ!!おかしいだろ!!
物語の裏には、“自由とは何か?”“本は世界の財産!”等、さらには政治やマスコミへの批判といったそれなりの訴えがあるわけだが、どーにもこーにもこの設定と単純な構成、及び、ラブコメ風の会話が頂けなかった。生理的に受け入れれるかどうかが明暗をわける物語。マンガを読むくらいの心意気ならまだ読めたカモ。
★★★★☆☆☆☆☆☆ 4本 (完読 2009.07.24)

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空の中 / 有川浩

きたぁ、スペクタクルエンタテインメント(らしい)!!
寝るのも惜しんで、読み続けてしまう(実際、寝てない)。一気に読まないと、気が気じゃない!!ジャンルはSFが軸なんだけど、あくまでそれだけじゃなく、“これでもかぁ!”ってくらい色々と詰め込んでいる。わかりやすく言うと、『インデペンデンスデイ』+『E.T』+『いちご100%』/『ドラえもん 雲の王国』といったところかな。
‘未知の生物’との遭遇を機に、物語は動き出す。人間との交流・衝突を経て、主人公たちの成長と恋愛、そして人間のエゴを織り交ぜる。ありえない話だが、リアルに感じてしまうのは、こういった描写が繊細だから。ドキドキハラハラ、そして萌え、とまさにエンタテインメント!そして、巻末の物語は、涙涙と贅沢の極みなのだ。。
ライトノベルに抵抗があっても、普通に面白い!『大人』vs『子供』といった構成で単純ながら、色んなことが汲み取れる傑作!読後感も爽快!!
★★★★★★★★★ 9本 (完読 2009.07.20)

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守護天使 / 上村佑

日本ラブストーリー大賞受賞作!
個人的にこの賞にすごく興味があるんですよ。ってことで、前回受賞作を読んでみた。ただ一言、もうホントに面白かった!感服!
いやー、小説で笑うってどこか遠慮しちゃうんですよね。やっぱり活字で笑いをとるって行為自体が、笑いの本質じゃない気がするし、どこか限界があるって感じしちゃうでしょ。否、めちゃくちゃ笑わせてくれます!!
内容は浅いし、アニメみたいな展開だけど、単純に面白い!これはこれで価値がありますね。テンポ良く、トントン拍子に話が進んでいき、ギャグマンガのような構成。
ただ、それだけで終わらないのがラブストーリー大賞。胸がキュンとなるセンチメンタルラブストーリーありと、満足かつ爽快に読み終える!!
上村氏はこれが初作品とのことだけど、こんな笑いを提供し続けることを願ってます。ゲスくてごめんなさい。。
★★★★★★★★☆☆ 8本 (完読 2009.07.19)

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最悪 / 奥田英朗

まさに最悪。追い詰められていく末の物語。
単純なタイトルながら的を得ている最悪な物語。主人公は3人。何の接点もない3人の人生が絡み合ってゆく、しかも最悪に・・・。
全600ページとボリュームありますが、次々読めていきます。これが筆力ってやつですかね。3人の人生がわかりやすく、そして追い詰められる様が良く伝わってくる。総じて言えば突拍子もない物語だが、読んでる最中ってのは全く感じさせない。むしろ日常に溢れている当たり前の出来事が積み重って、それが全てマイナスに働いていように見えちゃう。心理描写もうまく、読者も一緒になってイライラさせてくれます。
読後感は決して爽快と言えないが、「人生ってのはこんなもんなんですよ、小説みたいにうまくいくわけないんだから。」と小説に教えられます。
徐々に加速していく犯罪。一気に読み終える1冊。
★★★★★★☆☆☆☆ 6本 (完読 2009.07.18)

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ドミノ / 恩田陸

総勢20人が主人公のドタバタコメディー。
本というよりも映画ですね、映画。1つの出来事が次ぎの出来事に影響していき、そして次の出来事に・・・とドミノ倒しの如く物語は進んでいき、やがて大事件に!と非常に良く出来たコメディー映画風の作品です。
読む前は“登場人物が多すぎて大丈夫かな?”と不安だったが、全く心配無用。スピード感抜群のストーリー展開で爽快に読み終え、読んでる最中は20人以上の登場人物が頭の中で走り回ってます。“お、こうなるのか!”とニヤけてしまう箇所が多々溢れ返ってますね。
とくに深いメッセージもなく(一応褒め言葉です)気軽に肩の力抜いて読めます。
「人生における偶然は、必然である。」と納得してしまう?
何も考えずに楽しみたいときにどーぞ。
★★★★★★☆☆☆☆ 6本 (完読 2009.07.13)

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ラッシュライフ / 伊坂幸太郎

2005年に北海道で購入して読み終えていなかった作品。
いまや『新書を出せば映画化』と人気作家な伊坂幸太郎氏2作目の作品である。はっきりって特別視するほどの面白さとは思えない。だからといって面白くないわけではないのだが。人気あり過ぎませんか??
物語は十人以上の人生が交錯する5つのストーリーから成り立つ群像小説。絡み合った物語が紐解かれていく様は、物語に度々出てくるエッシャーの騙し絵の如き感覚。結果、内容よりも構成に重きが置かれる作品になっている。
“人生がリレー”と台詞にあるが、まさにそれを具現化。1人の人生のほんの少しだけに登場した人物のその人生のほんの少しだけに・・・と世界の一部を切り取ったような内容。切り取っただけなので、内容に深く感じ入る部分がなかったのが残念。
ただ、「人生は誰だってアマチュア」って台詞は気に入りました。
★★★★★★☆☆☆☆ 6本 (完読 2009.07.07)

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ララピポ / 奥田英朗

なんというか人間の底辺?下流?のような物語。
短編6話が1つの物語につながるというスタイル。その6話全ての登場人物が、まぁー、醜いこと!!
タイトルの「ララピポ」って響きでは明るい話が続きそうなものの、じめじめとした暗い話が続き、まったくもって救いがない!しかし、どこか不思議な魅力があり、読んでしまう。“怖いもの見たさ”というのが的確かな?
伊良部シリーズと違い、基本的に下のお話が多い。下流文学とうたっているだけあって、ページをめくる度にエロい単語が入ってくる。だからといってエロいのはあくまでエッセンスであり、その欲望に忠実な人物達の人間模様に注目。不思議と生きる意味って何だろうって考えてしまう。
ちなみに短編それぞれのタイトルは音楽好きにはたまらない。
★★★★★★☆☆☆☆ 6本 (完読 2009.06.30)

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イン・ザ・プール / 奥田英朗

精神科 伊良部シリーズ第1弾!
先に第2弾の「空中ブランコ」を読み終えていて、順番が逆になってしまったが、短編なのでとくに気にせずに楽しむことが出来た。ただ、なぜか伊良部のキャラが「空中ブランコ」よりもおとなしい気がした・・・。が、それでも名医なのには変わりない!?
あいかわらず、伊良部の元には精神を病んだ病人がやってきて、奇想天外で痛快な解決方法で回復させていくという物語。現代日本人に欠けているであろうものをもって病人を接する伊良部が魅力的!“欠けているもの”・・・それは、自分の中にもある欲望だけど、社会によって抑えている部分からなのかもしれない。
自分と照らし合わして読み進めることで、気持ちが軽くなる。テンポも良くて嫌味もなく爽快に読み終える作品です。
★★★★★★★☆☆☆ 7本 (完読 2009.06.20)

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哲学的な何か、あと科学とか / 飲茶

真面目にふざけた本です。
真面目に勉強したい人にはオススメできないけど、学ぶことを楽しみたいだけの人にはオススメの1冊。
イケダは量子力学について知りたかったので、とっかかりとして読むことにした。これに書いていることを全て信じると物理学をバカにしてることになりそうだけど、考え方は非常に面白い。物理学と哲学を紐付けるにはもってこいです。
もとネタはHPなので、本の構成がBLOGのような口調になってるが、これが難しい言葉を使っていないので、すんなりと理解することが出来る。学ぶということは、このように楽しむことなのだと実感。
「クオリア」「哲学的ゾンビ」「脳分割問題」と脳科学についても書かれていて、思わぬ内容に熟読した。
考える=哲学=面白すぎる!!
★★★★★★★★☆☆ 8本 (完読 2009.06.20)


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空中ブランコ / 奥田英朗

精神科 伊良部シリーズ第2弾!
第1部のインザプールは映画でしか見てないのに、友人に進められて第2部から読んでみた。「え、普通に面白いじゃん!」でございます。
映画の印象があったのだが(映画は映画でかなり面白い)、小説の伊良部は伊良部でかなりぶっ飛んでいる。普通に声だして笑えちゃう。
サーカス団員、医者、作家、野球選手・・・とそれぞれの悩みをもった人間が伊良部を訪れる4編収録。悩み事=心の病はホントに誰でも持っているようなことなのに、それに対する伊良部の治療が痛快!!精神科医の話っていうと少し身構えちゃうけど、全くそんなことない!一気に読めて、読み終わった後は爽快!
ここ1年ほど自分も精神が弱ってたけど、結局のところ自分自身の病は自分が一番わかってるってこと。なんだか心が軽くなりました。
(古本で買ったので新品で買い直します、はい)
★★★★★★★★☆☆ 8本 (完読 2009.06.14)

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進化しすぎた脳 / 池谷裕二

帯びに『しびれるくらいにおもしろい!』と書いてある。
そんな甘っちょろいもんじゃない。半端なくおもしろすぎ。
全く科学に無関係な人でも平易な説明で理解しやすく、留まることなく知識が入ってくる知的爽快感。著者自ら「高校の頃にこんな講義を受けていたら人生が変わった」と言っているが、全然今からでも人生が変わる1冊。
講義形式で脳科学の観点から「意識」について考えていく。では、「意識」とは?「意識」はどこからやってくるのか??
1回読んだだけでは、凡人の僕には全部把握するのは不可能。しかし、1つ1つの情報が脳をしびれさせること間違いなし!日常生活で感じるレベルのものから最先端のレベルまで脳について知ることが出来る。これほどワクワクしながら読めた本なんて今までなかった。
間違いなく「読んでおかなければならない本」です。
★★★★★★★★★★ 10本 (完読 2009.06.06)

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海馬―脳は疲れない / 池谷 裕二

脳の海馬について脳科学者の池谷さんと糸井さんの対談模様を1冊に。
まず一言、「糸井さんしゃべりすぎ!!」
この本を読む人にとって何が楽しみかというと、池谷さんのお話なわけですよね?それを完全に糸井さんのしゃべくりが邪魔してくれます。話が抽象的になって、深いところまで話がいかない!!ちょっと残念!
けど、会話形式なので「あ、そういう考え方もあるのか!」と感心させられる部分もあります。今までに池谷さんの著書を読んだことがある方は、少し刺激が少ないかもしれませんが、気軽に読むならこの本だけでも十分かもしれません。むしろ、日常生活に消化できるような内容ばかしなので、気楽に読むと楽しいかも。
イケダは知識の整理が出来たし、生きるってことの方法を教えていただいた気がします。印象的だったのは、神様を信じる部分が脳にあるってこと!人間賛歌!
★★★★★☆☆☆☆☆ 5本 (完読 2009.06.02)

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