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レバレッジ・リーディング / 本田直之

本田氏のレバレッジシリーズ。
本書は『リーディング』に焦点を絞った1冊。
“なぜ本を読むのか?”のもう一段階上の“なぜ多読するのか?”というのが主旨である。そして、本田氏が明言したいであろう言葉がこれ。
 「読書は投資である。」
何度も何度も同じこの言葉が出てきます。
つまり本書における読書とは対象がビジネス本であり、かつあくまで投資であり、通常の読書ではないということ。

で、イケダなりに内容を大きくまとめてみると以下の3点。
 1.多読(読書)の有用性について
 2.本の選び方、読み方、考え方について
 3.読後のフォローについて




1.多読(読書)の有用性について
いかに読書が大事なのかというお話。結論は「自己投資」の一言にまとめられる。
心に響いたのは「本を読めば読むほど時間が生まれる」という一節。
仕事・人生のマニュアルとして本を読むことで、一種の経験として自己にプラス、つまり投資になるという考え方。なるほど、一理ある。。

2.本の選び方、読み方、考え方について
まず本田氏の本の選び方。これはイケダ流がすでに確立されてるのでさらっ読んだ。
そして、読み方と考え方。カラーバス効果・80対20は1つのキーワード。頭にとどめておこうと思う。

3.読後のフォローについて
アウトプットが重要!という、基本なんだけどなかなか出来ない読後のフォロー。
本書ではノートにまとめることをすすめているが、とりあえずはBLOGでまとめようとしてるのが僕の方針。
実践で活用できるレベルまで引き上げるには、こういった行動にうつしていくことが大事とのこと。。
耳が痛い。。

読後のフォローについては、頭では理解しているがなかなか難しいのが現状かな。
前作のレバレッジ・シンキングもタメになる良書だったので、本田氏の本は今後も要チェック!
★★★★★★☆☆☆☆ 6本 (完読 2010.02.18)

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嘘をもうひとつだけ / 東野圭吾

加賀恭一郎シリーズ6作目。
シリーズ6作目にして初の短編集。テーマはもちろん“嘘”。
事件の裏に潜む容疑者達の数々の“嘘”を指摘し、そして真実を追究していく・・・ミステリの基本っちゃ基本ですが、その“嘘”の意味、つまりは事件の動機について上手く絡めているあたりが作品に深みを出してます。
ドラマにしたらちょうど1時間くらいか?って作品が5つ。まどろっこしい箇所がないので、すらすら読めるのはホントにテレビみたい。古畑任三郎のシリアスバージョンとはなかなか的を得てると思います。また、容疑者の視点から物語は綴られているものの、随所に加賀恭一郎の頭のキれているところが見てとれる。そして、「友の助言」などからは男としての魅力が十二分に感じ取ることが出来る。
他の長編には少し及ばないものの、普通の推理ものに比べると良いのは間違いなしです!
★★★★★★★☆☆☆ 7本 (完読 2009.07.26)

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私が彼を殺した / 東野圭吾

加賀恭一郎シリーズ5作目。
3作目の『どちらかが彼を殺した』と同様、最後まで犯人はわからない!最後の1行が「犯人はあなたです!」なんだもん。
今回の容疑者は3人。物語は、3人それぞれの視点から、つまり‘三人称一視点’で進んでいく。各人が被害者に殺意を抱いており、誰が殺人を起こしてもおかしくはない。この構成が感嘆に値する!推理を進める上でのヒントをこちらに投げつつも、確信的な箇所は隠していく、かつ、3人それぞれの視点での事実を並べてみれば全てが繋がる、という何とも論理的な構成に仕上がっている。
被害者は確かに殺されて当然の人だ(事実、イケダがトドメをさしたかった)が、3人からの視点ではなく婚約者の美和子、または加賀の立場からの物語も見てみたかった。どのように推理を進めていったのか、気になるところではある。しかし、加賀恭一郎、ダンディーだ。。
★★★★★★★★☆☆ 8本 (完読 2009.07.26)

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どちらかが彼女を殺した / 東野圭吾

加賀恭一郎シリーズ3作目。
ミステリってこれでしょ、これ。本格推理が必要となってくるこの作品。タイトル通り「どちかが彼女を殺した」ってところまでしか読書はわからず、「どちらなのか」は最後までわからない!推理するしかないのだ!
ストーリーを重要視する人にとっては評価が低いみたいですが、断然眠りの森より面白かった!つまり推理することがこの作品の醍醐味ってことだ。イケダはそんなに推理好きってこともないが、解かずにはいられない面白さがあった。それは偏に物語の設定にあるだろう。この設定に対しては陳腐と感じる人も多いかもしれないが、妙に嵌った。だからこそ、個人的に面白みが倍増したように思う。
今回は加賀視線でなく、終始被害者の兄からの視線。そこから感じ取れる加賀恭一郎は相変わらずセクシーで大人な男である。まずます渋くなっていく男加賀恭一郎。東野圭吾氏、引き出し多すぎ。。
★★★★★★★★☆☆ 8本 (完読 2009.07.19)

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眠りの森 / 東野圭吾

加賀恭一郎シリーズ2作目。
恋愛7割 + ミステリ3割といった感じですかね。事件性よりも、事件を通しての加賀の人間性を中心に描かれてます。
素人目には絢爛豪華に映るバレエの世界を舞台に起きる幾多の事件。かなりバレエの世界を研究されてから書かれた様で、描写が細かい!そして、独特の空気をかもし出している。加賀と同じ速度でバレエの知識を吸収することで、作品に入り込みやすくなっているってもあります。
刑事として事件を追っていく中で、激しく燃え上がる恋心。ゆっくりとした進み方だからこそ、感じる気持ちの強さ。ラストは、なんだかセンチメンタル。これって続きどうなるのかな??
もちろん事件の意外性もありますんで、色々な内容を詰め込んでくれてる秀作ですね。
★★★★★★☆☆☆☆ 6本 (完読 2009.07.18)

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卒業―雪月花殺人ゲーム / 東野圭吾

加賀恭一郎の原点。
現在、7作目へと突入した加賀恭一郎シリーズ1作目。
心優しき刑事加賀の大学生のときの物語である。これは今から20年も前に書かれた作品で、東野氏にとっても長編2作目となる1冊。
今の東野氏の作品に比べると見劣りするものの、これを30歳にもならぬ人間が書いたと思うと自分があまりにも小さく感じてしまうのでショックである。
設定自体は割とよくあるものだし、真剣に考えたところでトリックを見抜くことは不可能だが、作品の面白みはそこにあるのではなく、動機にこそこの作品の面白みがある。これは今の東野氏の作品にも言えること。
動機を紐解くにつれ、タイトル「卒業」の重さを感じることが出来る。
殺人といった重苦しい中にも、青春が入り込んでいて、そこから自分の卒業を感じずにはいられない。卒業って何なんだろう・・・。
★★★★★★☆☆☆☆ 6本 (完読 2009.06.29)

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白夜行 / 東野圭吾

総804ページの長編傑作、白夜行。
出張の行きと帰りの計8時間程度で読み終えた長編、そして傑作。
特筆すべきはやはり亮司と雪穂の心理描写が一切ないこと。
二人を取り巻く数多くの人たちの視点で物語は展開していく。数々の事件が繰り広げられ、しかし、その背後に何があるのかは憶測でしかない。
点々としていた物語が1本の線につながって行く様は圧巻。二人は何を目指したのか?二人はなぜ犯罪を起こすのか?二人は本当に関係があったのか??
全ての答えは読者の心にのみあるというカタチで、読み終えた後にも全てを悟ることは出来ない。想像を掻き立てられ、余韻に浸ってしまう。「秘すれば花なり」、全てを知ることが出来ないことがこの作品を美しくさせている。
二人の19年間という途方も長い物語。こういった作品も存在します。
★★★★★★★★★ 9本 (完読 2009.06.19)

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怪笑小説 / 東野圭吾

東野圭吾、●笑小説3部作の第1作目。
いつものミステリー作家の顔としてではなく、完全に違う顔をもった東野氏が「笑い」について追求した作品。ミステリ狂からすると、あまりにも変貌した様にショックを受けるかもしれない・・・。
笑いといっても爆笑できるようなものではなく、いわゆる『可笑しい』といわれるもの。読んでいる最中、頭の中には“世にも奇妙な物語”のメロディーが流れてました。つまり、“世にも~”の文庫版と思えば問題なし。
9編が収められており、全てにおいて世間を皮肉した、それでいて毒すぎでもない加減で笑いに昇華させてます。あれだけ論理的なミステリを数々世に出されておきながら、こういった作品も書けるとは・・・感服ですネ。
あとがきの東野氏の言葉が妙に印象に残ったので+★1つ。

★★★★★★☆☆☆☆ 6本 (完読 2009.06.08)

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さいえんす? / 東野圭吾

今回は小説ではなく、東野圭吾さんのエッセイ。
薄っぺらい本ですが、「東野さんって普段何考えてんだろ?」って素朴な疑問から手にとった作品。
実際、中身は至って普通のエッセイ。ただ、徹底的に合理性・論理性・整合性を重んじている箇所が随所にみてとれた。イケダが東野作品を読むのは、この論理的な考え方に心惹かれるところがあったから。さすが元エンジニア。文系から理系にいったイケダも共感できるところが多い。
28コからなるエッセイには、科学の話題の他にも野球界やダイエット、(なぜか興味がわいた)出版関係の話など多種多様な話が入ってる。よく考えると、イケダがBLOGを書くという行為は、こういったエッセイのようなものにしたいのかな?と感じた。
ま、ヒマつぶし程度に読むのが一番。
★★★★☆☆☆☆☆☆ 4本 (完読 2009.06.06)

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悪意 / 東野圭吾

加賀恭一郎シリーズ4作目。
手記という形で物語は進んでいく。先日読んだ告白と同じ形態です。
普通のミステリーかと思いきや、犯人はすぐに逮捕。え、終わり?いや、しかしこれは物語の序章に過ぎない。そう、ここからが、東野圭吾!!二転三転、そして大どんでん返し!!さすが!
作者の論理的思考能力の高さが伺えます、いやー、お見事。
結論だけ書くのは簡単なんだけど、この物語の説明をするってのは非常に難しい。最低でもイケダには説明できません。それだけ、論理的に構成されていて、読んでると頭の中でパズルが組みあがっていく感じがあります。・・・読んでみるのが一番早いので読んでください。
「悪意」とは?人の感情とは何なのか??
結末はあるが結論がないミステリーの傑作。
★★★★★★★★☆☆ 8本 (完読 2009.05.28)

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聖女の救済 / 東野圭吾

東野圭吾、ガリレオシリーズ第4弾。
こちらは、短編ではなく『容疑者Xの献身』に次ぐ第2弾長編もの。

今回のテーマは“虚数解”。
高校卒業して以来、虚数解って言葉を始めて耳にした・・・。。
トリックだけの衝撃では『容疑者Xの献身』に軍配が上がるものの、
心理的なところで言えば、かんなりの衝撃!
人間の愛情とは・・・まさに虚数解なわけですよ。はい。
そういった点から、ガリレオこと湯川の活躍が少なくなり、
草薙と薫が物語を引っ張っていくかたちですね。
「理論的には考えられるが、現実的にはありえない」
人間の愛情って怖いね。
僕もあまり深い愛情は持ち合わせないように努力します。
★★★★★★★★☆☆ 8本 (完読 2009.04.24)

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ガリレオの苦悩 / 東野圭吾

東野圭吾、ガリレオシリーズ第4弾。
同時発売された長編『聖女の救済』と違い、本来のガリレオの“科学”の部分を凝縮した5つの短編集。

湯川の相棒が草薙から薫へと引き継がれ、
「少し寂しいじゃーん」ってところもある・・・。
が、それ以上に薫の女性視点での推理が良い味出してるぅ!!
事件の裏に隠された科学の力、そして様々な人間模様と心理描写!
オススメは第二章『操縦る』。

 「人の心も科学です。とてつもなく奥深い」
この台詞がこの作品の全てを表してるんじゃないでしょうか?
★★★★★★★★☆☆ 8本 (完読 2009.05.07)


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